春のシラクーサ観光
カターニアからさらに南へ、電車で1時間ほどでシラクーサに到着した。駅を出ると、オルティージャ島へ向かって歩いた。
シラクーサも、カターニアやタオルミーナと同じく、古代ギリシアの植民地であった。これはシラクーサに残る最古の遺跡とされる、紀元前6世紀のアポロン神殿跡だ。
哲学者プラトンは紀元前4世紀にシラクーサを訪れているので、きっとこの神殿を見ただろう。哲学科の落ちこぼれ学生だった私にとって、プラトンに通ずる(ことが可能な)遺跡を見るのは初めてで、感無量。
シラクーサの古代劇場跡を到着してすぐに見学予定を入れていた。しかし電車の時間に乗り遅れそうになったので朝食抜きで来たために、あまりにもお腹が空いてまずは腹ごしらえをすることに。
肌寒かったが、シチリアに来たからにはグラニータとブリオッシュは食べておきたい。ということで、レモンとアーモンドのグラニータを注文。ブリオッシュとはアーモンドが合うと思ったが、シチリア人にとってレモンが定番と聞いたので、ピスタチオと迷ったがレモンを注文。
Pasticceria Artale
Via Saverio Landolina, 32
しかしながら、ここで朝食を食べたために肝心のシラクーサの考古学公園に行きそびれた・・・。とても美味しかったのが救いである。
ここでは、シラクーサと橋でつながったオルティージャ島を主に散策した。オルティージャ島にあるアレトゥーサの泉は海に囲まれているのに真水が湧き出しているという不思議な泉である。
アレトゥーサは、おこでは、シラクーサと橋でつながったオルティージャ島を主に散策した。オルティージャ島にあるアレトゥーサの泉は海に囲まれているのに真水が湧き出しているという不思議な泉である。
アレトゥーサは、オウィディウスの「変身物語」に登場する狩りの女神ディアナに仕える美しいニンフ。狩りを終えて川で水浴びをしていると、その川の神アルフェイオスが彼女に恋をし追いかけ始めた。アレトゥーサに助けを求められたディアナが彼女を泉に変えたという。
ヤシの木や自生するパピルスを見ると、ここがアフリカに近いことを感じさせてくれる。
カターニアは溶岩席を建材に使用しているので黒いが、こちらは石灰岩で白いなので、太陽が似合う。通りを歩いていても不思議と気分が上がる。タオルミーナと似たところのある街でも、こちらのほうが生活感を感じるからか散策も心地よい。
海へ。シラクーサは海の流れが速いので、水が綺麗だそうだ。3月末というのに、肌寒いというのに、すでに海水浴を楽しむ人々がいて、これほど美しい海を前に素通りするのがつらい。
テラスの柵に置かれた装飾は、幸運を呼ぶ松ぼっくり。マグネットでも売っていたので、今、我が家の冷蔵庫にも幸運の松ぼっくりが貼られている。
これはシラクーサの巨大な木「フィカス・マクロフィラ」。オーストラリア産だそうで、19世紀に移植したそうだ。それにしても、立派な植物である。
オルティージャ島を散歩した後は、カラヴァッジョを観ようと教会へ向かった。なんと!開館時間1時間遅れということだったので、おやつを食べに行くことにした。
「カンノーロ・テラピー」をご存じですか?
これはシラクーサにあるパスティッチェリアで、美味しいカンノーロを食べて気分を上げようという活動(?)だそうだ。シラクーサのカンノーロの師匠フランコさんのカンノーロを食べると、やはり元気がでた。
Cannolo Terapia, Alfio Neri Pasticceria
Via Pausania 3
カターニアには「涙の聖母の聖堂」と呼ばれる教会がある。1953年に涙を流した奇跡の聖母像が保管されているからだ。オルティージャ島からも見えた近代的な建築物で聖母の涙の形をしているそうだ。当時の流行の素材や構造を露出した建築で、昼間の太陽の下では無機質な味気ない感じがする。
カラヴァッジョとカンノーロのお店の間にあったので、立ち寄ることに。
内部は、まるで近未来の宇宙船のようだ。骨組みがむき出しになっているのである。こうした構造はフィレンツェの大聖堂の丸屋根の内部にも見られるのだが、これをそのままデザインにしたのは、まるで花火のようで美しかった。入って良かった。
シラクーサのみどころの一つ、カラヴァッジョの「聖ルチアの埋葬」であろう。
1608年10月、カラヴァッジョはシラクーサに到着した。そして、この絵を残した。
ドラマチックさはなく、シラクーサの迫害されたキリスト教徒が見守る中、埋葬される聖ルチア。上部は、バロック絵画ならば天から光が差し天使が舞い降りるところだが、この絵は赤茶の壁で覆われている。この絵の主役はまるで、前方にいる2人の墓堀人にも見える。超越した世界ではなく、リアルな世界が描かれているからか、心に迫りくる一枚だ。
この絵のお披露目の日、12月13日の聖ルチアの日を待たずして、カラヴァッジョはこの地を追われるように去った。
Santuario di Santa Lucia al Sepolcro
Via L. Bignami, 1
9:00-12:45. 15:30-19:00 (木曜日は11:00~)
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