秋の食卓

秋の色
久しぶりにヴィバルディの「四季」を聴いていると、そこにやって来た息子が「冬」が聴きたいという。「夏」が好きな私はいつもその辺りで終わってしまい、最後まできちんと聴くことがない。一緒に聴いていると、ちらほら降り出した雪が激しくなっていくような情熱的なヴァイオリンの音色がなかなか良い。息子は冬生まれということと、このヴァイオリンの激しい感じが好きなのだそうだ。マンマは秋生まれだから秋が好きでしょ?と尋ねられ、きちんと聴いてみることに。最初は秋の収穫祭の明るさだが、私の生れ月11月にもなると「秋風のヴォオロンの節ながき啜泣き」のような「もの憂きかなしみに わが心傷くる」メロディーなんじゃない?と思っていると、意外や意外、最初の収穫祭の楽しい雰囲気は最後まで続くのである。
と、長々と知られすぎた名曲を語ってしまったが、ヴィバルディがイメージしたヨーロッパの秋を今年ほど実感できる年はないのではないだろうか?
秋の色2
今年、イタリアの葡萄の生産量はフランスを抜いて世界一位となった。出来も良いそうで、最高の年と言われた2010年を超えるかも?という期待の声もちらほら・・・。
柿
お友達に頂いた柿。30cm×60cm×20cmという箱一杯に頂いたが、今年は1本の木からこの箱8個分が収穫できたそうだ。しかも、美味しい。
オリーブオイル
新作エクストラヴァージン・オリーブオイルも販売が始まった。ツアーで採油所にご案内する際に機会があれば農家のものを購入するが、いつもはスーパーでも手に入るサンタ・テアのエクストラヴァージン・オリーブオイルを好んで買う。
サンタ・テアはそれなりに大手であるが、レジェッロというトスカーナでも有名なオリーブオイルの産地のものである。イタリアには国立「オリーブの市・Citta’ dell’Olio」協会というのがあり、高品質のオリーブ・オイルやDOP、IGPなど生産地区認定銘柄のある採油所が数多く存在する市(や団体)に、「オリーブの市」の称号が与えられる。(会員になれるということであるが)フィレンツェ県では、4つの市レジェッロ、ヴィンチ、カレンザーノ、モンタイオーネが「オリーブの市」である。その中でも、レジェッロのオリーブオイルは香りがよさに定評がある。オリーブオイルは、色ではない。味と香りである。
サンタ・テアのオリーブオイルは、すべて低温で絞られ最新の機械で採油される。石臼でオリーブの実を挽きペースト状にし、円形フィルターに乗せ圧搾するという伝統的な方法で作られる採油所は見学するには面白いが、採油に時間がかかりオイルが酸化するという欠点がある。機械の場合は、特にサンタ・テアのものは短時間に酸素を除いた窒素の中で行われる。窒素は酸化防止に役に立つ。フィレンツェの洗礼堂の金箔の天国の扉も窒素下に保存されているし、開栓したワインボトルに窒素を入れる機械も今では広く利用されている。(ワインの場合は、アルゴンを入れるが最新の流行だが)とはいえ、採油の機械にしてもほかにも色々と種類が分かれるし欠点もあるという人もいる。石臼だから、機械だからと単純に良し悪しは言えない。オリーブの種類もあるだろうし。何にでも言えるが、結局、食べてみて自分が好き!と思えるのが一番である。
肝心のお味は?「緑のオリーブ」版が私のお気に入りで、トスカーナのオリーブオイル特有の緑くささに後味のピリッとした辛味が非常に宜しい。「黒のオリーブ」版もあり、これはオリーブが完全に熟成してから採油するのでまろやかさがでる。そして、速水もこみちバリに私も何もかもに大量のオリーブオイルをかけて食べるが、いいオリーブオイルは決して油の味がしない。オリーブの実の味がするのである。そして、口の中に残る重さもない。非常に軽やかなのだ。フィレンツェの町中のスーパーや、Pegna(Via dello studio)で見つけることのできるメーカーだと思いますので、ご興味がある方はお試し下さいませ~。
トリュフ
秋の味覚の王様!茸の王様!白トリュフの季節でございます!トリュフも様々な場所で食べることができ、黒トリュフなぞは色んなレストランのメニューに見かけることも多い。トリュフも香りが命。名のある産地のものでないと本当によい香りのトリュフは望めない。特に、高品質の香りのよい白トリュフは世界でもピエモンテ州のアルバ、トスカーナ州のサン・ミニアートのみで採集される。トリュフの里サン・ミニアートの町の、ツアーでもご案内している地元の生トリュフのみを使用している保証付きのレストランで、白トリュフはタリアテッレ、黒トリュフはチーズ入りトルテッリをランチに頂きました♪白トリュフの上品な味わいが口中にいつまでも残り、珈琲を飲んだあとも、一日中、香りを楽しむことができるのが凄い。
秋の色3
秋といえば、後は栗とポルチーニ茸。残念ながら、ポルチーノ茸はまだ食べていないが、これらも今年は豊作である。レストランのメニューには、かぼちゃソースのパスタやリゾットもお目見えし、トスカーナの食卓も秋満載である。
なるほど、ヴィバルディの秋が最後まで賑やかなお祭りで終わるのがよくわかる。
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