ひなげし

トスカーナのひなげし

トスカーナのひなげし畑
5月のトスカーナ、ひなげしで赤く染まる野を見ることがある。ただし、向日葵と同じく、毎年同じ場所に咲くわけではない。今年も、と期待してカメラを手に同じ場所へ行ってみたが、跡形もなく・・・。
血のような赤い色のひなげしは、絵画では死を暗示する。
ラファエッロ
(ベルベデーレの聖母 ウィーン美術史美術館所蔵)
聖母の後ろにひっそりと咲くひなげしは、幼子イエスの将来を表している。
眠れるクピド
(眠れるキューピッド ウフィツィ美術館所蔵)
眠れるキューピッドは子供のお墓として作られた彫刻と言われるが、この手の彫刻は眠りを誘うケシの実を持って表現されることが多い。ケシの実で一時の眠りに誘われる=再び起きることを願って・・・。そして、同時に死を意味する。
中国でも項羽の愛妃・虞美人が自殺してひなげし(虞美人草)になったという伝説があるが、ひなげしの赤は怖いほどに鮮やかである。
ひなげしは、しかしながら不吉なイメージだけではない。ギリシア神話では豊穣の神デメテルの象徴である小麦には、ひなげしの花が添えられる。これこそが、トスカーナで見るひなげしのイメージである。
ひなげし一輪
麦畑に、道端に、数輪咲いているひなげしは見るのだが、群集でというのを探していたところ、アルノ川沿いにひなげしが咲いているのに気づいた。
この葉っぱがひなげしならば、いっぱいあるではないか!
アルノ川
こーんな感じに、川辺に沿ってたくさん茂っている。これらの葉っぱを見たときに、ん?これはもしや?テレビで時々、大麻をテラスで違法に育てていたというニュースで見るのと同じ葉っぱでは?と疑問であったのだが、ひなげしだったのか!花が咲いていなかったので、わからなかった。
こうなると、一面に開花するのが楽しみである。
と、信じていたら、実はこれはよもぎだった。ってことは食べれるのでは?と期待するが、これまた本当によもぎかどうかよくわからない・・・。こういうの、さっと見てわかるような知識が欲しい。

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