冬のヴェネツィア紀行3

フェニーチェ劇場

ヴェネツィア旅行の目的は、フェニーチェ劇場でオペラを観ること。電車のストと知った時は観劇も返金不可のホテル予約も台無しになるのかと焦ったが、それでも時間に少々の余裕を持って来ることができて一安心。

今夜のプログラムは、オッフェンバック作の「ホフマン物語」。ヴェネツィアにぴったりな演目だ。

劇場内もクリスマス仕様に飾られており、素敵。赤と金が目立つのは、ヴェネツィアの色だから?クリスマスの色でもあるけれど。

馬蹄型をした美しい劇場へ。それはそれは美しい劇場である。音楽を奏でる女神が舞う水色の天井を、ヴェネツィアンレースのような金色の装飾が包み込んでいる。シンプルさと豪奢さを上手く組合わせた宝石箱のようだ。

開演前に会場がほんの少し暗くなり、光を落とした天井のシャンデリアと無数のランプがぼんやりと灯った室内は、とても幻想的だった。

フェニーチェ劇場は、不死鳥という名を持つ。幾度かの火事で焼失したが、その名の通り以前と変わらぬ状態で復興した劇場である。コロナ下でロックダウン中のイタリアに向けて、フェニーチェ劇場のメッセージ「私は何度も復活した。イタリアもきっと蘇るだろう」が印象的だったのを思い出す。不死鳥の名に相応しい輝きを持つ劇場だ。

第4幕の幕開けに歌われた「舟歌」の甘美な歌声が、私たちのヴェネツィア滞在を夢の世界へ誘ってくれた。

舞台は娯楽性もあって華やかで、とても楽しめた。実のところ、上演時間が長いので心配していたが、最後まで楽しめた。

フェニーチェ劇場の近くのレストラン。

冬の小雨の日なのに、外のテラス席もきちんと設置されていて、とても雰囲気がある。

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