ニキ・ド・サンファルのタロットガーデン訪問
南トスカーナには、夢の国がある。それはニキ・ド・サンファルが約20年の歳月をかけて造った「タロットガーデン」だ。
モザイクを駆使して色彩豊かに表現されたニキの世界は、トスカーナの太陽に輝き、訪れる人を一瞬で魅了する。
この庭園は、タロットカードの22のアルカナをイメージした造形物が並ぶ。オリーブの木に囲まれた、空の青を髪を持つピンクの巨大な女性は、女帝。どっしりとスフィンクスのような存在感である。
なんと!この女帝は、中に入ることができる。ここはニキが庭園を制作中に住んでいた場所なので、台所や浴室、寝室などがある。 ガラスのモザイクが一面に貼られていて、まるで万華鏡の中に入り込んだ気分だ。キラキラしていて美しいと同時に、ここに住むのはストレス溜まりそうとも思ったり・・・。
こちらは、皇帝。王冠のような環になっていて、その上を歩くこともできる。カラフルなロケットがあったり、様々な趣向を凝らした装飾がとても楽しい。
庭園には、陽気なモチーフがある一方で、ニキの苦悩も赤裸々に描かれている。はじめは、キラキラとしたひたすら楽しい世界を歩いているように感じるが、造形物を読み解きながら庭園を歩くと、次第にニキの生き方に感銘を受け、最後には勇気を与えられるのだ。
庭園を奥に進むと、「死」が現れる。死を象徴する黒い馬が羽織る川の流れは(空の流れ?)は、この世と冥界を分かつ川だろうか?不吉な死をも力強く表したニキ。不思議な力を感じる死である。
このように、22の造形物はそれぞれに魅力的で、見飽きることがない。どうかニキの人生と照らし合わせて堪能していただきたい。
タロットガーデンは、4月1日から10月15日まで。
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