サンセポルクロのピエロ・デッラ・フランチェスカ

サンセポルクロのピエロ・デッラ・フランチェスカを鑑賞。

サンセポルクロのピエロ・デッラ・フランチェスカピエロ・デッラ・フランチェスカ像
1875年 アンジェロ・トリッカ作
サンセポルクロ市立美術館所蔵

ピエロ・デッラ・フランチェスカを求めて、サンセポルロを訪れた。。アペニン山脈の麓、テヴェレ渓谷にあるサンセポロクロは、ルネッサンス期の画家ピエロ・デッラ・フランチェスカが生まれ暮らし、永眠した地である。

サンセポルクロ
昨年、ヴァーチャル美術館としてオープンしたピエロの生家。
館内には、はっきり言ってこれといったものはない。ちょっとした映像を壁に投影して見せてくれるという仕掛けは面白いが、まぁ・・・・ね。レオナルド・ダ・ヴィンチの生家よりはいいかな。しかし、ここを訪れる価値は、内部の展示ではなく、実際にピエロ・デッラ・フランチェスカがこの家で生まれ、ここを拠点にトスカーナ、マルケ、ウンブリア、ローマで仕事をし、ここで亡くなったという事実があるから。感慨深いものがある。
サンセポルクロはトスカーナ州、マルケ州、ウンブリア州の境に位置することを考えると、なるほど、拠点にするには便利かも。

ピエロデッラフランチェスカの家
内部は空だが、幾つかの展示品が置かれている。割と広い家だ。2階にあるピエロ・デッラ・フランチェスカの作品をもとにミラノのジュエリー作家が作った装飾品の展示は面白かった。

ピエロデッラフランチェスカ家
2階の窓からはサンセポルクロの素晴らしい眺めが堪能できる。ピエロもこれに似た風景を見ていたのかな。
ピエロデッラフランチェスカ

アレッツォの聖十字架伝説の背景に見える塔は、ピエロの家から見た塔だろうか。

ピエロ・デッラ・フランチェスカ生家

日時

  • 10時から12時30分、15時から17時30分

サンセポルクロ美術館
サンセポロクロ市立美術館入り口。ここには、ピエロの2作品が所蔵されている。

慈悲の聖母全体

慈悲の聖母
1445年~1462年
23枚のパネルからなる祭壇画は、慈悲の信者会から依頼を受けた作品である。

慈悲の聖母

神の御母よ、わたしたちはご保護を仰ぎます。
いつ、どこでもわたしたちの祈りを聞き入れ、
御助けをもってすべての危険から守ってください。

慈悲の聖母は、聖母マリアへの一番古い祈りをもとに描かれたモチーフである。私はキリスト教徒ではないが、この絵を見ていると、静謐な表情の聖母が広げるマントに下にそっと入っていきたい気分になってくる。

ピエロデッラフランチェスカフレスコ画

キリスト復活
1460年

サンセポルクロ市のために描かれたフレスコ画で、この町を代表する作品。現在の市の紋章にもなっている。現在、修復中である。それでも、全体的にとはいかないが鑑賞できることは、できる。

キリスト復活修復中
こーんな感じで階段が設けられ、修復作業が行われる。下半分しか見えない???

キリスト復活修復

そんなことはありません。横からですが、キリストが見えます。
迫力満点の絵だから、正面からババーン!と見たいところだが、修復なので致し方ない。

キリスト復活
ニッコロ・ダ・セーニョ(1348年)これが原点!100年違うと、こうも違うのか。でも、こんなプリミティヴな感じも可愛くって好き♪

デッラロッビアキリスト誕生
市立美術館は、ピエロ以外の作品も面白い。ピエロの絵に対する思考とは全く異なる、次世代の画家ポントルモも1点あり。興味深い比較ができる。ここにもデッラ・ロッビアが。大好き!

デッラロッビア
羊飼いの膝が破けてたり、犬が天使に振り向いている感じとか、なかなかリアル。

ドューラー
デューラーの『メランコニア』の版画。デューラーもピエロと同じく、数学的な美を追求するのだが、それを実は方向性の違うであろうポントルモが真似したって、なんか不思議。ポントルモって何を考えてたんやろ・・・。

死者の扉
これは教会の扉に掘られた死者。(地獄の使者?)いいねぇ。
サンセポルクロ、楽しめます!

サンセポルクロ市立美術館
日時

  • 9月16日-6月9日 10:00-13:00 / 14:30-18:00
  • 6月10日-9月16日 10:00-13:30 / 14:30-19:00
  • 休館日:12月25日、1月1日

チケット代

  • 10ユーロ
  • 9ユーロ:19歳から25歳
  • 4ユーロ:11歳から18歳
  • 無料:10歳以下

ブログランキングに参加しています。よろしければ、応援クリックお願い致します。

この記事をシェアする

Facebook
Twitter
Pinterest

関連記事