5月・小雨のオルチャ渓谷訪問。

オルチャ渓谷のシンボルの糸杉も、5月の装いである。今年は残念ながら糸杉の周りは小麦畑ではなく休耕地になってしまったようだが、セイヨウアブナラやスッラの花が賑やかに咲いている。

この日はワインの里モンタルチーノから観光開始。モンタルチーノは5月8日のお祭りに向けて地区の旗がなびいて美しい。小さな村は暖かくなると村祭りで急に賑やかになる。

ツアーは驟雨のオルチャ渓谷で始まったが、昼食後は太陽が雲間から顔をのぞかしてくれた。冬に戻ったような肌寒い日であったので、光がさすとホッとする。鞄の底に押しやられていたミニカイロが役に立った。

雨に濡れた石畳が好き。雨を浴びた木々も、朝の洗顔のような爽やかさが感じられて良い。ここに猫や犬が歩いていたら最高なのだがなぁ。

この時期の雨は降ったり止んだり。時々、日が差すと、雲ひとつない晴天よりも美しい景色が現れる。ピエンツァの展望の道を歩いた時、ちょうど雲から太陽が顔を覗かせ、なだらかな丘陵地に光と影が生まれた。

犬がリュックに!あまりにも可愛いので、思わず写真を撮ってしまった。以前、旅先で歩きたくない犬をリュックに入れたことがあるが、なかなかに重くて辛かった思い出が蘇る。自転車の人!頑張れ!

5月の初旬のピエンツァは花祭りが開催され、ルネサンスの理想郷が花に包まれる。

青空に緑、そして黄色がいい感じだ。糸杉の道を主役に、調和に満ちた美しき協奏曲が流れ出しそうな世界!

我々が景色を眺めている高台は無事だったが、再び降り出した雨。そんな自然現象を眺めるのも一興である。
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