2021年イタリア政権危機

こんな大変な時期にイタリア政権の危機!

イタリア政権の危機

イタリアの2つ目の問題は、政治危機である。このコロナ禍の最中に・・・。

イタリアの1つ目の問題

ここ数年、ずっと不安定なイタリア政権は、現在、コンテを首相に連立政権を成している。

第一次コンテ政権は2018年6月1日、主に五つ星運動、そして北部連盟、その他で生まれたが、その後、北部同盟が反旗を翻した。議席が足りず政権崩壊か?と思いきや、北部同盟の位置に今まで五つ星運動に敵対していた民主党が入った。ここで2019年9月4日にコンテ第二次政権の始まりである。ここからややこしくなるのが、2019年9月18日に民主党党首を務めたこともあるレンツィが民主党から離脱し、イタリア・ヴィヴァという自身の政党を作った。

先日、そのイタリア・ヴィヴァがコンテ政権に不信任を突きつけた。

確かにね、コンテ政権はだらしがない。素人臭さが抜けず、意見を聞き入れようとせず間抜けな案が目立ちイライラする。まず何より、コロナで一番最初にロックダウンを国民に課した政府が補償した金額は収入の10から15%だ。ドイツは80%の補償だというのに、なぜイタリアはもう少しマシな対応ができないのか?経済よりも命を優先したことは素晴らしいが、ならば補償もされねばならぬ。昨年の春、副首相が「我々はイタリア人の誰一人をも犠牲にしない」とイタリア柄のマスクで声を大にして叫んでいたパフォーマンスは滑稽でえあった。

補償は少ないが無駄なボーナスは作られた。最たるものは、自転車ボーナス。オンライン申請すれば、購入した自転車の最高60%、金額にして最高500ユーロまでキャッシュバックが貰えるというもの。私たちも余裕もないのに自転車を見に行ったが、ほとんどの自転車が売り切れていたので自転車屋はさぞ助かっただろう。いいことではある。公共交通機関を避けるために自転車、電動キックボードを奨励するのは良いことではあるのだが、しかしだね、6000ユーロほどする電動自転車などの高額自転車もバンバン売れてるワケよ。本当に生活が苦しい人はママチャリだって買えないって。これ提案した人、自転車業界と繋がってるんじゃないか?と疑ってしまう。

後、クレジットカードを使用するとキャッシュバックあるとか。1ヶ月に10回は買い物する必要がある。食料品の買い物を分割してすればいいのだろうが、割引額に対して面倒の方が多い気がする。そんなことより、もっと単純に「カネをくれ!」なんだな。ボーナスは主に裕福層が得する手当である。

レンツィのあだ名はロッタマトーレ(潰し屋)。その名の通り古いシステムをぶっ壊す!そして未来を開こうという政策を提案している。(こう聞けば素晴らしい感がするのだが・・・)

コロナで欧州から得た資金はイタリアで「リカバリー・ファンド」と呼ばれている。他の国では「未来」に向かった名前がついているのに、イタリアでは過去の壊れたものを回復するという名がついているように、回復のための費用ばかりが提案されていた。レンツィ曰く「凸凹のローマの道路を修復すように」過去ばかり見た提案だったものを未来目線で方向修正させたのがイタリア・ヴィヴァだというのだ。

幾つかのレンツィの主張は間違ってはいない。しかし、だ。なぜに今?この状況で?コロナ禍で苦しんでいる最中に?

レンツィはピノッキオとも呼ばれている。ちなみに、レンツィもピノッキオもトスカーナ生まれである。彼が首相だったとき、政策を邪魔する小さな政党は不要であると主張したが(確かに、イタリアには国会に15党、それ以外に13党かな?もっとあるように思うが。)現在、彼は小さな政党だ。また上院は人数を減らすべきだ言っていたが、首相辞任後、上院議員となった。これだけでも嘘つきと呼ばれるに十分だ。

イタリア・ヴィヴァは政権を狙っているのではなくイタリアのことを思って行動しているのだ!と語るが、相手はピノッキオである。そうではないというのがわかっているからややこしい。

イタリア・ヴィヴァの2閣僚が辞任したが、辞任というよりレンツィがチェスの駒のように辞任させた感がありなんとも気の毒な気である。女性であることが関係するのだろうか?

イタリアの政権争いは、中世のようだなといつも思う。かつて教皇派と皇帝派に分かれ熾烈な闘いが行われたが、信念のもと各派に属すというよりは、天下を得ることの出来るなら自分に都合の良い派を支持し、都合が悪くなると簡単に手のひらを返した。

皆、レンツィの反乱をなぜ今?と思いつつも、ずっとどこかでコンテ内閣を倒したいと思いっている他党の党首達は喜びを隠せないのではないだろうか。

Index Researchのリサーチでは、40%(コンテ支持)対44%(レンツィ支持)とでた。政治屋レンツィは信用ならないが、少なくとも政治屋ではないコンテは正直ではあると思うのだが、それだけでは政治は任せられないのだろう。昨日の下院ではコンテ内閣信任で可決したものの、問題は今日の上院である。蜜を避けるこんな時期に投票なんてできないと論ずる人もいれば、他国は投票を行ったのだから出来ないなんてことはないと内閣不信任からの投票を覚悟する声もある。

イタリアの政治は観察している分には面白いのだが、たとえ選挙権がなくともこの国に住んでいる限りは他人事ではない。危機/Cirisisという言葉はギリシア語語源で分断、延いてはターニングポイントを意味するが、今回の危機が良い方向への転機となるならば良いのだが、どうなることやら・・・。

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