5月のチヴィタ・ディ・バーニョレージョ

5月のチヴィタ・ディ・バーニョレージョ

チヴィタを横から

天空の城ラピュタのモデル(の一つ)となったと言われるチヴィタ・ディ・バーニョレージョを、ツアーでご案内した。丘の上にぽつんと建つ小さな村を横から眺めると、その特異性がよく見て取れる。

チヴィタ・ディ・バーニョレージョ

この日は少々お天気が芳しくないが、雨が降っていないので良しとする。むしろ坂道を歩くのだから、これぐらいの天気がちょうど良い。

5月は黄色のエニシダが美しい季節である。風にのって甘い香りが漂って来て、村へと続く長い橋を歩いているいても気持ちが良い。

チヴィタの地層

自然が生み出す地層の帯模様は、寄木細工のようで美しい。食いしん坊の私にはバームクーヘンのようにも見える。今年は雨が多い春だから、草木が茂ってさらに野性味を出している。

チヴィタのカランキ

村の裏手に見える風景は、この世とは思えぬ美しさである。この日の光の加減であまりにも神々しいので少し怖くさえある。

チヴィタの街角

チヴィタ・ディ・バーニョレージョは、今では表面積が約150m X 90mという実に小さな村である。は?フィレンツェの大聖堂の十字が交わるとこ、約150m X 90mよ?!ってことは、大聖堂広場より小さいってこと?驚きの規模である。

チヴィタの薔薇の家

しかしながら小さいけれど、可愛いのだ。住民はほとんどいないけれど、花に溢れいているのだ。このお家、前に来た時より素敵になってる!死にゆく町と言われているのに、そんなことある?!

これはひとえに観光客のおかげであろう。1年間の観光客数がイタリアの最も人気の観光施設であるコロッセオの入場客数を上回った年もあるそうで、その観光客の2〜3割はアジア人だといういう。小さな村が人で溢れかえっているのはうんざりするけれど、この村が生き続けていくためには必要なのだな。

5月のチヴィタ・ディ・バーニョレージョ

雲間から差す光が当たった姿は、まるで緑の海原に岩の波を立て進む船のようだ。どこから見ても感動せずにはいられない雄姿である。

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