Fiatがなくなる日

今年明けからフィアットとクライスラーが合併云々の話は聞いていた。
フィアット労働員が何かを訴えているニュースもときどきテレビで見たが、あまり気に留めたことがなかった。しかし!今日ニュースを見てびっくりした。
「フィアットが無くなる」とは、かなりショックである・・・。
無くなるというよりは、フィアット・クライスラーとして存在し続けるのだが、本社がイタリアはトリノからオランダと英国へ移転する。今日がトリノで行われた最後の会合だった。
フィアットのロゴは、ご存知の通り「FIAT」で、その意味はFabbrica Italiana Automobile Torino イタリア自動車工場トリノ本社。イタリアはトリノ発の、開業以来、イタリア国民のための車であり続けた自動車会社である。歴代のロゴもかっこいい。
fiat
私はイタリアで初めて自分の車(といっても家族の車だが)を持った。それが、フィアットのプント。その次は、ムルティプラ。これで仕事を始めた。6人乗りで、大きすぎず小さすぎず、窓が大きく、大変気に入っていた。それから仕事の関係で別のメーカーとなってしまったが、もしも将来もう一台何らかの理由で車を購入することがあるとしたら、フィアットのパンダか500と勝手に想像していたものである。
これが新たに生まれたフィアット・クライスラー社FCA(FIAT/Chrysler Automobile)のロゴであるが、なんとも冴えないと感じるのは私だけだろうか。FCAの名を冠した車が2015年末に発表予定だそうだ。
FCA
でも、FCAの傘下っていろいろなグループが入っているのね・・・。
次々にイタリアを代表する企業が無くなっていく。無くなるといっても完全な倒産ではなく名前は保ちながら、何パーセントかは海外資本が入っているというパターンが非常に多いので、気づかない。GUCCIもそのひとつである。フィアットも同じ形で存在していくのかとは思う。まさかチンクエチェントの生産中止なんてことはならないだろう。しかし、である。
近年、伝統工業もそうだが、100%イタリアというものがなくなりつつある。いや、すでにかなりの割合で存在しない。アリタリア航空もアラブ首長国連邦のエティハド航空から49パーセントの出資を受けるようである。出資にあたりエディハド航空は人員削減を要求しているようだが、またしてもアリタリアのストが増えるのかしらん・・・。
fiato500
今日、イタリアで生まれ育まれそして愛された、115年の長い歴史を誇ったイタリアを代表する自動車会社が終わりを告げた。さようなら、FIAT!
※とはいえ、Fiat名の車は存在し続けるはず。資本と本社がどこにあるかという問題ではあるのだが。
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