冬のボルゲリ3軒

先日、ボルゲリ村に宿泊しボルゲリワインを追求する2日間ツアーで、合計5軒のワイナリーにご案内させていただいた。

グラッタマッコワイナリー
 
 
海に近いボルゲリでは珍しく標高の高いところにあるワイナリー『グラッタマッコ』。標高が高いと言っても120mから200mなので、キアンティやブルネッロに比べるとかなり低い。右手の樽は蓋なしの発酵用。棒のような道具でガスで押し上げられた皮(キャップ)を潰す。発酵時期に来て樽の中を混ぜてみたーい!ボルゲリは、葡萄品種のみならず醸造の面においてもフランス式である。
グラッタマッコセラー
 
ボルゲリのワイナリーで使用される樽はどこも小樽で、醸造所の中でも一番ボルゲリらしい場所。グラッタマッコの地下の貯蔵室はヒマラヤスギがふんだんに使用されていて、日本の温泉が懐かしくなる香りのリラックス空間~。
 
グラッタマッコ試飲
本日の試飲は3種類。ボルゲリロッソとグラッタマッコ。残念ながら、ヴェルメンティーノの白とアルベレッロは売り切れで在庫なし。その代わり、ワイナリー『コッレマッサーリ』のモンテクッコDOCGコッレマッサーリを試飲することができた。
 
グラッタマッコはコッレマッサーリグループで、モンタルチーノのポッジョ・ディ・ソットも所有する。モンテクッコは数年前からコスパの良さで非常に注目され始めた地区で、2011年にDOCGとなった。これでトスカーナのDOCGがまた一つ増えて、全部で11になったよ モンタルチーノとオルチャ川を挟んで南側であるということもありワインに柔らかさと暖かみがあるのかな、それが飲みやすさにつながる。それでいて、比較的お手頃なお値段が嬉しい。
 
グラッタマッコワイン
 
グラッタマッコの赤は、フランスを意識したワインが多いボルゲリでとてもトスカーナらしさがある。サンジョヴェーゼのおかげか、はたまた標高の高さからか。ミネラル感があり香草の香りがして、大好きなワイン。コッレマッサーリはサンジョヴェーゼ100%で、ブルネッロよりは骨太でキアンティよりは柔らかい感じがする。ビステッカが食べたくなる。
 
素晴らしい景色を眺めながら、案内してくださったミケーラちゃんの興味深い話を聞けたグラッタマッコ訪問。ミケーラちゃん、今日も楽しい時間をありがとう。
 
キアッピーニ畑
食後に向かったのは、『レ・マッキオーレ』。収穫後の畑に植えられているのは穀類や豆類など。これらは春になると土中に埋められ、いろんな面で畑に効く。ビオ、ビオディナミを実践するワイナリーならではの試みである。
 
レマッキーレ醸造所
 
醸造所に行くと、不思議な機械が?これはフィルターだそうで、こんな形のフィルターは初めて見た。ってか、フィルター使ってんの?ということは、きっとすごく性能の良いものなんだろうな。ワイナリー訪問で作業を垣間見れるのは訪問の醍醐味である。ボルゲリロッソのボトル詰め作業の一環らしく、ボトル詰め作業は1年で20日間ほどしか行わないのだそうだ。ワイナリーは剪定前の冬の時期は暇なのかと思いきや、ボトル詰め、発送、試飲会で忙しい。
 
レマッキオーレセラー
ここも小樽。どこもフランス製のオーク材。
 
レマッキオーレ土壌
これが醸造所周辺の土壌。川石がゴロゴロと、なかなかに厳しい土壌。
 
レマッキーレ試飲
4種類を試飲。メルロー100%、シラー100%、カヴェルネ・フラン100%、そして3種の品種が入ったボルゲリロッソ。
 
2014年のパレオは販売前で、日本人で初めの試飲よって!なんと光栄な
 
レマッキオーレワイン
 
2014年は夏に雨が多く、非常に難しかった年。生産量を減らして品質を保つということをどこのワイナリーでも行った。だから品質は保たれたわけだが、2014年のパレオは待たずとも早めに楽しめて、そう言った意味でレストランで人気となる1本だそうだ。最初にフルーティな感じが広がる、香草や野菜の香りが素晴らしいいつものカヴェルネ・フランとはちょっと違う顔を持つ。しばらくするとフランの特徴の緑の香りも際立ってくるが。私、ちょっと暗めでしかし透明感のある美少年のようなフランが好き。レ・マッキオーレはフランの美味しさを教えてくれたワイナリーである。
 
レ・マッキオーレのシラーは、アメリカやオーストラリアの濃い顔のマッチョというよりは、AB型のちょっとミステリアスな芸術系男の子みたい♪
 
繊細なワインなのは、オーナーが女性だからかしら?と案内役の方もおっしゃっていたけれど
 
レマッキオーレ醸造家
今の醸造家はこの方でーす♪11月に日本で開催されたインポーターが主催されたの試飲会でお会いした方も多いかと思いますが、ジャンルカさんです!お客様が日本での試飲会に参加した旨を伝えると、ご挨拶に来てくださいました。目をつぶったままの写真でごめんなさい、ジャンルカさん。
 
キアッピーニ畑
 
この日の最後に訪れたのが『ジョヴァンニ・キアッピーニ』。代々農家の一家だが、この土地でのワイン造りは私の代からとジョヴァンニさんが説明してくれた。
 
キアッピーニ試飲室
数年前までは小さな味気ない醸造施設であったが、最近、新しい施設に生まれ変わった。ミニマリズム建築というのか、なかなかにスタイリッシュである。ボルゲリは新しい地区だけに、石壁と梁見せ天井のトスカーナ伝統的な造りというよりは、モダンなスタイルのワイナリーが多い。
 
キアッピーニセラー
ここも当然ながら、フランス製オーク材の小樽が並ぶ。それぞれのワイナリーにて、小樽に書かれた暗号は生産地や焼き加減、樽の厚さなどであることを教えてくれて勉強になる。
 
グアドディジェモレ
カヴェルネ・ソーヴィニヨンとメルロー配合のグアド・デ・ジェモリ。最初の1本は2000年。そして翌年の2001年はイタリアソムリエ協会による評価でボルゲリで2位となる。2009年は100点満点中、100点を受賞するという快進撃を続けるワインなのである。最新のものからラベルが新しくなった。
 
キアッピーニ夕暮れ
新しい醸造施設の屋上から、ボルゲリを360度眺めることができる。遠くは海の向こうのコルシカ島まで。本当に美しい土地であることがわかる。ジョヴァンニさん曰く『うちは小さな農家だから醸造施設も基本的な設備しかない。いい施設があれば葡萄の出来が多少良くなくても技術で覆うこともできるかもしれない。しかし、うちの場合はそうはいかないから、とにかく最高の葡萄を作ることが大事なのだ』と。
 
醸造施設の周りに広がるジョヴァンニさんの哲学を反映した7haの畑は、落葉した姿で時期的に華やかさに欠けるが、だからこそ整然とした美しさが目立つ。
 
キアッピーニワイン試飲
試飲は4種類。ヴェルメンティーノ100%の白1種と、ボルゲリロッソ2種とボルゲリスーペリオーレの赤ワイン3種。
 
キアッピーニ白ワイン
 
ヴェルメンティーノはそれほど私好みの品種ではない。しかし、ボルゲリで造られるヴェルメンティーノの幾つかはいい感じである。ジョヴァンニさんの白ワインは、面白くて美味しいと思った1本である。青リンゴや西洋サンザシ(白い小さな花)の香りが良い。冬というのに、最近、白やロゼにはまっている私。
 
ジョヴァンニキアッピーニ氏
最高の笑顔のジョヴァンニさん。いつもは娘さんのマルティーナさんが案内して下さるのだが、本日はお父さんが時間を割いてくださり感謝。グラスが空くと次々に注いで下さる気前の良さ、ご自身のワインへの愛がいっぱいのジョヴァンニさんであった。オルネッライアやレ・マッキオーレと有名どころに囲まれている畑という運の良さだけではなく、そこに多大なる手間と情熱が注がれて生まれるワインたち。農家ならではの暖かい大地の力強さが感じられる、それでいてエレガントなジョヴァンニさんらしいワインである。モンタルチーノでいうと、ジュリオ・サルヴィオーニおじさんみたいな・・・。
 
ボルゲリの大手のワイナリーはさすがとしか言いようがないけれど、小規模のワイナリーはそれぞれに特徴があって非常に面白い。

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ボルゲリツアー

ツアー料金はお申込み人数で異なります。2名様以外のお申込みの場合は、ツアーページをご覧いただくか、お問合せ下さい。別途、ワイナリー試飲代と昼食代が生じます。

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